「実は劇場で見ておこうかと思った映画がいくつも今日から始まってスケジュールの収拾がつかない」
「なんてこった」
「それを見越して最近は劇場にあまり通っていなかったのだ」
「なぜこれを最初に見ようと思ったんだい?」
「何となく、いちばん先に上映回数の削減、あるいは上映終了が来そうな気がして」
「期待度とか、好意度じゃなくて?」
「そうだな。興味でも無い」
「ぎゃふん」
「烈車戦隊トッキュウジャー THE MOVIE ギャラクシーラインSOS」 §
「で、どっちが目当てだったんだい?」
「トッキュウジャー」
「理由は?」
「関根勤さん」
「実際に見てどうだった?」
「関根勤さんも良かったけどさ。ヒロインのレディも可愛かったよ。いつも時間を厳密に気にするあたり」
「そこか」
「でもね。本当の目玉はパンダ」
「パンダ?」
「こればっかりは見ないと分からない」
「なんてこった」
「それから、秩父鉄道の車両基地のロケとか。背景に青い電気機関車が写っているんだよ。それに、トッキュウ6号のかっこいいギャグキャラっぷりとか。「ここが俺に死に場所か」でみんなから揃って突っ込みが入る6号はいい」
「そうか」
「映画として良く出来てるよ。まあ、巨大ロボ戦が本当に必要かという疑問はあるけどね」
「劇場版 仮面ライダー鎧武 サッカー大決戦!黄金の果実争奪杯!』」 §
「単にお気楽なスポーツをライダーがやるだけだとなめてました」
「【ONE PIECE ワンピース 夢のサッカー王!】みたいなものだね」
「でもまるで違った」
「どこが違った?」
「悲劇的な設定の鎧武でお気楽なスポーツをやると、結局お気楽では無いことが露骨に分かってしまう。とても悲惨な話であった」
「どこが良かった?」
「女性ライダーのお姉ちゃんが格好良かった」
「悲劇関係あらへんがな」
「もう1つ、実は鎧武って設定があまり噛み合ってなくて、戦国とダンスと果実とライダーがそれぞれ分離していた感じがあったけど、この映画は【黄金の果実を争奪する】という設定によって、果実と戦国(果実=天皇を奪い合う)とライダー(戦う手段)が噛み合った。そして、ダンスは出てこないでサッカーに化けた。サッカーも平和的に戦う手段であり、全体が整合する。1つの世界になっていたんだ」
「じゃあ良かったの?」
「けっこう良かったぞ。予想してなかったけどな」
ライダーと戦隊は §
「結局、ライダーと戦隊の映画は以下のお約束が重要だ」
- TV放送との連動要素があるので、映画は公開されてすぐに見る
- 映画は毎回見るのが基本。毎回見ることでのみ見えてくる映画と映画の間の何かがある
「じゃあ、あえて初日に見る価値があるわけ?」
「そう思う。それに対して、一般的な映画は1作1作の世界が切り離されているので、見るタイミングはそれほど重要ではない」
「そもそもTVで見られるものを映画館で見る意味があるの?」
「映画の品質はTVとは違うので、そういう意味でも見た方が良い」